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立 山 連 峰 縦 走 (1) 2015年 8月24~25日



日の出を待つ人々。寒い!!真冬並み。内蔵助山荘にて



立山連峰縦走は10年ぶり、二度目です。前回は浄土山を含め一ノ越山荘泊、雄山でご来光を迎えると云う長いコース取りでした。 その時のレポートは【こちら
今回は富山市在住の義兄susumさんと一緒です。
このコースは一般コースですが10年前に比べて辛く、特に二日目はバテました。それだけ体力が衰えたということなのでしょう。
今回の目玉は内蔵助山荘、夏のシーズンも終わりに近い平日でしたが、山荘は大賑わい。
食事は3回分け、でも寝具は一人一組確保され、窮屈というほどのこともなく、美味しい食事と展望に恵まれ、コンパクトないい小屋でした。
私には体力的に辛いコースも、天候・相棒に恵まれて3000m稜線の別世界素晴らしい漫歩となりました。

コース&タイム
8/24; 室堂11:20~12:30一ノ越13:00~14:20雄山(雄山神社参拝)
雄山(オヤマ)14:50~大汝山(オオナンジヤマ)15:20~富士ノ折立~真砂岳(マサゴダケ)~16:30内蔵助山荘
8/25; 山荘6:30~7:40別山(ベッサン)8:00~8:25剱御前小屋8:40~9:55雷鳥沢キャンプ場10:10~11:15室堂
黒部ダム経由大町から【あずさ号】で帰宅。





東京朝一発の北陸新幹線【かがやき501】に乗車。向かい側ホームの東海道新幹線【のぞみ】は混雑していたが、こちらは空席が目立つ。
最速のかがやき号は大宮を過ぎると矢のようなスピードで疾走し、富山駅8時半の待ち合わせに間に合う。近郊へ出かけるのと変わらない。
富山駅から千寿ヶ原までは車で行く。山には雲が低く垂れこめていた。
アルペンルート始点の立山駅(千寿ヶ原)には無料の広い駐車地があり、車を扇沢へ回送することもできる。
待つことなく美女平行きケーブルに乗車、ツアー客も一緒で定員目一杯で発車す。高低差500mを7分で登る。
続いて高原バスに乗り継ぐ。室堂バスターミナルまで高低差1470m移動距離23Kmを40分で結ぶ。 ケーブルカーより乗車定員の少ないバスは2台出しである。
麓立山駅の室堂ライブ映像では青空がのぞいていたが美女平は雲の中、半信半疑である。
美女平を出発したバスは白闇を行く。何も見えない称名滝観瀑台は通過し、ホーンを鳴らしながら慎重に登って行った。

登山道を見下ろす。小学生の集団登山も、トランシーバー片手に先生方は汗ダクで。

バスが標高2000mまで上り立山荘を過ぎる頃、上空にガスの切れ間ができ青空が覗いた。
おおっ、これはいけるかも!!
標高2400m越えの天狗平では青空となった。雲を突き抜けたのだ。
室堂バスターミナルでは、低く垂れ込めていた雲とは種類の違う雲が青空に浮かぶ。麓のライブ映像に偽りはなかった。今回登山の期待はいやがうえにも高まった。
ターミナルビル周辺は、最盛期ほどではないにしろ、観光客・登山客で大賑わい。韓国・中国系の言語も飛び交う。玉殿の冷たい湧水を容器に満たし登山開始。
室堂から一ノ越までは石畳のダラダラ坂。
小学生の一団が上を行く。背と腹にゼッケンを付けていて、誰が遅れたかすぐに分かる仕組み。susumさんは途中で遅れた学童に、
「どこの学校から来たがや、あと少し頑張れさ」などと励ましながら抜いていく。私は遅れた児童のペースでちょうど良かったのですが。

雄山絶頂3003mに鎮座する雄山神社。参拝祈祷料500円。

一ノ越山荘は10年前に宿泊した大きな小屋である。山荘前の広場では児童の集団が休息していた。
一ノ越から雄山までは急斜面のガレ場である。登山道はあってないようなもの、山腹斜面を大勢のハイカーが思い思いのルートで登り降りしている。 下りでは腹這いの方が安全な場所も多い。落石を起こさぬよう慎重に登る。
私は息が切れ、年の割に身軽なsusumさんに置いてかれてしまった。
雄山山頂に先着していたsusumさんは折角だからと御祈祷を受ける。私は下から見守ると、タイコの音とともに二礼二拍手一礼、さすがに地元の神様へ敬虔な気持ちが遠目にも滲み出ていた。
正装した神主のお祓いは丁寧で、神事終了後お神酒を頂いたとのこと、これで今回登山の安全は立山大権現の保証付きとなりました。

立山3000mの稜線。左から富士ノ折立2999m・大汝山3015m・雄山3003m。右奥に笠ケ岳が。

立山連峰縦走路は鳥居の脇から進む。とたんに人の気配が薄くなった。
道は稜線直下を巻き、左は切れ落ちた崖で気を抜けない。その先に休憩小屋があり、立山の最高峰大汝山はその僅か右上の岩峰が頂点、だがこの日は視界が悪く我々は省略した。
茶店には10人ほどの若い男女グループが休憩していて、世話好きのsusumさんが彼らのカメラで集合写真をパチッ。

室堂平全景。右に連なる三座は大日岳。左奥に薄くクワサキ山。

富士ノ折立の鞍部に7~8人の中高年男女グループが休憩していた。時間からして我々と同じ小屋泊まりに違いないと声をかけたところ、宿は雷鳥平でこれから下ると云う。 既に4時近い、足の遅いグループである、陽のあるうちに着くのは無理だろうと心配したが、大走というショートカットルートがあることに私は気付かなかった。
富士ノ折立は岩壁の鋭峰だが、道は山頂を巻く。我々はここでも山頂を省略した。内蔵助山荘に宿泊予約してはあるものの、4時半までに到着したい。時間が押してきた。


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