HOME コース&タイム; 大涌谷9:00~冠山9:45~10:00神山10:10~鞍部10:50~11:20駒ケ岳12:00~~中道経由~13:20早雲山分岐13:30~14:00大涌谷 所要時間;5時間、歩行時間;4時間 ここ数年流化ガスの影響で通行が制限されていた大涌谷周辺散策路ですが、ガス濃度が低めで安定したことや警報装置を充実させたことによって昨年春から早雲山・神山方面への登山道に限り通行が解除されております。 この機会に箱根最高峰でありながら未だに極めていない神山の山頂を踏み、足を延ばして駒ケ岳の山頂神社に初詣し、さらには冠雪した富士山を眺めて迎春を祝うと云った新春に相応しいかつ手軽な登山を計画いたしました。今回は息子が同行しております。 さて、箱根を越す国道1号線の急こう配を猛スピードと走り抜ける駅伝選手の凄さには今更ながら驚嘆しつつも車は順調に駅伝コースを登り、小涌園の上で1号線から分かれ我々は大涌谷へと向かいました。日蔭では薄い積雪がありました。 9時少し前に到着した大涌谷の広い有料駐車場はガランとして他に車は見当たりません。駐車場からは富士山がきれいに姿を見せております。 登山口は駐車場より一段高い場所にある売店の裏側で、小さな社がありその脇には温泉が流れ出ております。硫黄臭いぬるめの湯で、思わず体を浸けたくなるいい湯です。 登山道は園地内は舗装されていて、その間は噴煙間近でガスの危険地帯でもあり、サッサッと駆け抜けます。周囲の植物が枯れ果てている場所はまだ危険地帯の証拠で、やがて常緑種類の灌木が出現しようやく安全地帯となり一息入れました。 大涌谷から噴煙地獄越しに眺める冠ケ岳は相当険しい様相(溶岩尖塔)ですが、道は左側から巻いて稜線に上がり傾斜の緩い尾根伝いに高度を上げていきます。 周囲は薄く雪化粧し休憩適地は少ないのですが、なんとか乾いた場所を探して休憩すると、最近体重が増えた息子は既に汗びっしょりでした。 早雲山への道を分け一登りすると冠ケ岳への分岐で、標識に山頂まで5分とあって寄っていくことにした。直ぐに小さな社があり、さらにその先が山頂ですが眺望のない期待はずれの場所でありました。 先ほどの分岐へ戻り、神山山頂へは10分ほどで到着いたしました。此処も樹木に囲まれて展望はありませんが、小広場となっていて山頂標識と石碑があり落ち着いた場所です。菓子などを食って駒ケ岳への鞍部へ下ります。 こちら側の道は悪い。深く抉られた登山道の底部は靴底の幅しかありません。しかも南斜面なので雪や霜が解けてドロドログシャグシャ始末に負えません。 この道を嫌ったハイカーが登山道の脇を歩くので、新たな溝が出来つつあります。登山道が荒れる典型的事例です。 私はスパッツを着用していたのでまだしも、息子の靴ズボンは泥だらけとなってしまいました。滑って転ぼうものなら体中が泥だらけとなりましょう。 この時期に本コースを選んだのはどうも失敗のようでした。最もこの時期は丹沢表尾根方面も同じ環境となりますがね。 鞍部から駒ケ岳への登り返しは再び北斜面で雪道となりホッといたしました。陽が当たるか当たらないかの差は実に大きいですね。 駒ケ岳山頂は草原状で展望が四方に開け開放感溢れるなかなか広い場所です。そんなもんで箱根有数の観光展望スポットとなっています。ロープウェーが到着する度にたくさんの観光客が掃き出されます。その多くが山頂神社にお参りします。 我々もお参りいたしましたが何せ足ごしらえがドロドロで本殿に踏み込むことは憚れ、遠くから柏手を打ちました。それでも息子はお御籤を購入し開けたところ、大吉とありましたが記された内容は末吉程度のものでした。 すれ違う観光客は我々を奇異な目で眺めるようなので、人目の少ない廃止されたケーブルカー駅付近で昼食休憩といたしました。 周囲は海側・山側共に霞んでしまい遠望は得ることができません。富士山も雲の中です。駒ケ岳山頂の展望を大いに期待していただけに残念なことではありました。 復路は神山中腹を巻く中道と呼ばれるコースを辿りました。こちらは案外荒れていない道で、自然林や植林の緩やかな勾配を快適に進みます。でも相変わらず眺望がなくとても長く感じました。 そして楽なコースの割に疲れます。靴に泥がたくさん着いて大変重くなっているせいでした。 硫黄の臭いが強くなると早雲山からの道との合流点で、そこから大涌谷まではあと僅かの下りです。 本コースは厳冬の積雪期がむしろ歩きやすそうで、日中寒さが和らぐ時期は道が悪くてお勧めできません。また初夏の花の時期や紅葉の時期には大勢のハイカーで賑わうことでありましょう。 朝出かける時はガランとした駐車場ですが、下山時には平日にかかわらず7~8割方埋まっていたのには驚きました。 完 |