HOME 関越自動車道で高崎を過ぎると、立ちはだかるように目に入る雄大な山・上州赤城山。 この山は、しかし、いわゆる山やといわれる自称プロの人々からは相手にされません。 百名山完登を目指す人は、まさかこの山だけを省くわけにいかないので、仕方なく義務的に、何処かのついでに、登ったような報告が多いのです。 このような人々はドコドコノ山に登ったという実績を単に得たいのであって、ほんとうにこの山へ行きたかったのか、と疑ぐりたくなります。 上州赤城山、関東平野北端に独立して屹立する堂々としたその姿、2000m近い標高、山と湖の神が宿る赤城神社を古くから信仰した麓の人々と山との歴史ある深いかかわり、そして四季折々の豊富な自然、山頂からの展望、どれをとっても百名山にふさわしいではありませんか。 山上のカルデラまで立派な車道が通じ大勢の観光客が訪れ、登山口から最高峰の黒檜山までわずか90分で到達するという理由でその山を見下してはならない。 様々な人が様々なスタイルの登山を楽しむことは、それこそ自由に大いに行えばよいが、自分にとっては安易すぎる行程であった、ということで、その山をけなしてはならない。 多くの人たちは、赤城山登山を充分楽しんでいるのです。私にとっても思い出深い山となりました。 | |
紅葉の大沼と赤城神社 見事な色づき 晩秋の静寂 覚満淵 |
関越道高坂SAでゆっくりと朝食を取り、山上湖大沼<オノ>湖畔大洞の駐車場に到着したのは登山としては遅めの、10:00を廻っておりました。 それでも広い駐車場は、半分以上空きがあり、数組の登山客が仕度をしていました。 当日は快晴、まさに秋晴れ、大沼周辺には大勢の写真愛好家が三脚を立て、担ぎ、大きな望遠レンズの一眼レフカメラをセットし、夢中になっている光景を目にいたしました。 実は私の目的も写真撮影が大きかったのです。 赤城神社を撮影しながら、ゆっくりと車道を進み、黒檜山への登山道はいきなり急登で始まりました。 要所要所で展望が開け、緩急が適度に入り混じり、自分達にとっては思った以上に充実した道でした。 紅葉は湖付近が見事に色付き、まさに錦秋。 山頂に近づくに連れ、木々の葉が落ち、早くも冬枯れの景色となりました。 山頂では数組が食事休憩しておりました。 残念なことは、この山頂部だけが雲に覆われてしまい、展望を全く得ることが出来なかったことです。 しかし、帰路、車窓の眺めは快晴でありました。 相変わらず赤城山頂にまとわり付く雲を除いて。 我々も山頂で昼食休憩にしましたが、急激に冷えてきました。 早々に、駒ケ岳への縦走に向けて出発。祠で家内安全、商売繁盛を祈願し、急下降した鞍部、大ダルミは展望が開ける場所、小沼<コノ>などを撮影し、 登り返した駒ケ岳は変哲もないピーク。 再び紅葉の道を気分良く降り、長い鉄製階段を過ぎると、車道に出ます。駐車地は僅か先。 晩秋の静けさ漂う“覚満淵”を散策し、帰路につく。 筋肉はほどよい疲労、そして気持ちもなごんだ、4時間半の充実したミニ縦走でありました。 |